【私のキャリアの転機と決断】~大手製薬会社を退職し、中東へ自分から行ったこと~

◆茨田 ひとみさん

大手外資系コンサルティング会社から総合商社へ、そして製薬会社でもキャリアを積まれた後、中東の海外企業でもキャリアを積まれました。現在は千葉県庁で、日本へ進出する外国企業への営業・アドバイザリー業務でご活躍されています。

インタビュアー:
ハーモニーレジデンス代表取締役
日月(たちもり)福井 真紀子

■今までのキャリア人生で一番の大きな転機は何だったでしょうか?

33歳までは日本の大手企業で働いていましたが、小さい頃から海外で働きたいという思いがあったので、退職を決断し、自分で海外に行ったことです。海外で勤務したいという思いは、就職してからずっと思っていましたので10年くらい考えていました。会社に入社したら男性と同じだけチャンスが与えられると思っていましたが、そうではありませんでした。10年くらい日本で働いてみて、男性でないと海外転勤は無理だということがわかりましたので、会社を退職して自分で海外に行くことにしました。

■海外に行くためにどのような準備をしていましたか。

小さい頃から海外に行きたい思いがあったので、英語についてはずっと準備をしていました。すぐ海外で英語でビジネスができるように勉強を継続していましたので、TOEICは850点を超えていました。会社にも、海外で仕事ができる実力をアピールしていましたが、女性にはチャンスなく、自分で行く決心をしました。

■自分で海外にいくためにどのようなことを準備しましたか。

ビジネスで使える英語力をつけるために、英字新聞を読んでいました。当初は英語がネイティブであるニューヨークやロンドンなどの英語圏で働きたいと思いましたが、日本にいて海外経験がないとなかなか就職が難しいことがわかり、語学留学をしながら就職活動をしようと思っていました。会社を辞めてその準備をしていたところ、英語圏ではありませんが、知り合いから中東で働いてみないかと声がかかり、中東に行くことにしたのです。

■知り合いが声を掛けてくださったということですが、普段からいろいろな人に自分がやりたいことを伝えてアンテナを張っていたのですか。

そうです。中学3年生の時に先生から、「自分のやりたいことは、人に何と言われようとも迷わずに手を挙げなさい」とアドバイスをもらったのですが、それ以来、そのことを実行しています。今も、海外で働きたいことは誰にでも言っていますので、現在の職場の人達はもちろん、仲の良い友達のほとんどが知っています。常日頃から自分のやりたいことを周囲に表明しています。

■英語圏ではなく、文化の違う中東で働くことは勇気がいることだと思いますが、中東行きをバックアップしたものは何ですか。

イラク戦争の後でもあり、危険だと勘違いされている地域でした。情報が入ってこない中で不安はありましたが、海外で働きたい思いは小さい時からでしたので、中東行きに迷いはありませんでした。お話を頂いて面談をして、1週間後には現地に入りました。英語圏ではありませんでしたが、将来的に、中東の勤務の経験が英語圏で働くための次に繋がるステップアップになると思いました。

■今現在はどのようなお仕事をされているのですか

公務員として県庁で働いていますが、海外出張や海外転勤が非常に狭き門となっています。しかも、私は海外から戻ってきた人間ですので、さらに海外転勤のチャンスが低い状況です。それでも、上司には海外で働きたいことを言い続けていますし、海外勤務の希望を出し続けています。どこにチャンスがあるかわからないので、ダメでも良いからというくらいの気持ちで言い続けています。

■海外勤務が終わり日本へ帰国し、県庁勤務へとキャリアチェンジしたきっかけは何ですか。

両親が高齢であったため、一度日本へ戻りたいと思ったことがきっかけです。また、ちょうど中東の会社も清算になりましたので、いい機会だと思いました。

■日本でご勤務されている中で、海外勤務の情報収集はどのようにしていますか。

海外勤務のお話は積極的に聞くようにしています。また、仕事で転職サイトを見ることが多いのですが、企業の海外進出の情報も得るようにしています。自分から積極的に応募はしていないのですが、アンテナを張っているおかげで、周りから情報が入ってきます。

■茨田さんは小さいときからの思いがあるので、迷いがありませんが、キャリアについて迷われている後輩の女性たちへ決断をするにあたってのアドバイスをお願いします。

私も、現在の職場の安定的で待遇が良いため、この職場を捨ててまで海外へ行くことに対して悩むところではあります。その時は、将来やらなかったことで後悔しないのかどうかを考えるようにしています。迷われる方は、待遇面で迷うことが多いと思うのですが、人生の重要な決断において、待遇面と自分の夢を天秤に掛けて、後悔しないのはどちらかと考えたら良いと思います。よく考えて現職に留まることにしたのであれば、新しい職場への夢はきっぱりと捨て、今の職場の良いところに感謝し全力を尽くしていくのも一つの道だと思います。

■安全性や給与、そして待遇面がなかなか捨てられない人たちへアドバイスはありますか。

働き口が無くなった時に、転職できる力を身につけておくことが重要だと思います不安を払拭するためには、自分自身が納得できるレベルまで努力することが必要です。

■転職できる力とはズバリ何でしょうか。

人格的能力と、実務的能力の2つだと思います。人格能力については、企業により求められるものが違うのであまりアドバイスができません。実務的能力については、自分がやりたい方向性が決まったら、身につけなければいけないスキルや資格がはっきりすると思いますので、それをどんどん極めていくことだと思います。中途半端の勉強では意味がありません。その分野を極めるとは、例えば「簿記」ならば、2級を目指すのではなく、1級を目指すということです。

■資格の他に、普段の仕事の中で実力をつけるために努力されていることは何ですか。

営業で日々、様々な業界の方と話をしますので、ある程度のことが理解できるように、新聞を4~5紙読んでいます。慣れてくるとタイトルを読むだけで、自分にとって必要かそうでないかがわかるようになりますので、1時間くらいで読むことができます。携帯で日経新聞を読むことが出来ますし、会社で取っている新聞をスキマ時間に読んでいます。

■その他、仕事の面で、日々極めようと努力していることはありますか。

いろいろなところから情報が集まってくると、その情報の組み合わせにより、自然と新しいアイディアが浮かんでくると思います。そこで普通の人だったら迷いが出て、動けないこともあると思いますが、私の場合は、行動することに迷いがなく、結果がだめでも、だめということを知るためにも、問い合わせをしたりして、行動に移すようにしています。

■迷わず結論を探していきたいという性格は小さい時からですか。

小さいときから何でも知りたがり屋で、そのままにしておくことはしません。好奇心が旺盛でした。それと、できるかできないかと迷っている時間が無駄だと思っています。できるなら行動に移せばいいし、できないという結論が出たのであれば、他の方法を探すのかあきらめるのか、一歩進んだ観点から考えることができるようになります。多くのアイデアが実現に至らないのですが、自分の能力や現状ではできないことを知ることも楽しいですし、その中から1つでも成功させることができたらさらに楽しくなります。

■なぜ、迷わずブレない自分を貫くことが出来るのでしょうか。

自分を信じているからです。自分を信じて努力していたら、次々と希望に沿うお話が舞い込むようになってきたので、自然とそう考えるようになりました。出来るか出来ないかは自分が決めることであって、他人が出来ないことは自分も出来ないということにはなりません。そのように考えるようになったのは、UAEで勤務している時に、日本人では誰も成功していなかったイスラム圏であるUAEへのアルコールの輸出入に成功したからです。いろいろな人から無理だと言われ、現地の事情が分かっていないからそのような無謀なことを考えるのだと馬鹿にされたこともありました。ですが、「ヨーロッパのアルコールがUAE国内に出回っているのだから、日本から輸出できないはずはない、方法は必ずある。」と考えていたら、次々に協力者が現れ、構想を練り始めてからわずか2-3か月後には成功してしまいました。

■行動を取る時は、どのくらいの時間考えていますか。

行動するときには同じ日に決断するのではなく、よく考えてから行動します。考えついてから半年間寝かしていることもあります。その期間にアンテナを張り続けていると、情報が集まってくるので、その情報から行動をするかどうか判断することもあります。また、仕事以外の時間も、いろいろな物を見ながら、常に仕事のことを考えています。仕事を楽しんでいると思います。

■茨田さんは仕事の範囲を限定せず、また、自分がしたいことが明確なので、仕事をやらされている感がありません。仕事に対する考え方が違うのだと思いますが、先が見えなくて詰まってしまっている女性達にアドバイスをお願いします。

転機したいと思っているということは、現状詰まっている状態だと思います。私自身もここ(現職場)ではこれ以上成長しないと感じたから転職してきました。私は転職については成長して手に入れた新しい能力を活かす場所というようないいイメージしかないのですが、日本人は悪いイメージを持たれる方が多いと思います。ただ、新しい環境をさがしつつも、今いる場所でできることはすべてやりきってから去りたいですね。今の場所で何も出来ない人は、新しい環境に移っても何もこなすことが出来ないと思っているので、今の場所で一番になったら、記録を打ち立てたら、新しい環境へ移る時が来たのだと考えています。面白いことに、転職したかったのに、現職場で努力していたら希望の仕事が舞い込み、結局転職を取りやめたこともあります。大切なことは、将来に向けてアンテナを張り続けながらも、今の環境で自分ができる最大の努力をすることをとおして最大限に学びきる、いま与えられているチャンスを無駄にしないことだと思います。

■仕事を楽しんでいない人たちもいますが、仕事を楽しいと思えるようなアドバイスはありますか。

人のせいにすることはしないようにしています。人のせいにしていると成長しないですし、人の意見や態度に振り回されると、相手の出方次第で自分の行動や精神状態がぶれるようになってしまいます。人がどうかではなく、自分はどうなのかどうしたいのかというスタンスに頭を切り替えるよう努力しています。そういうスタンスでいると、人からいい情報をもらえることが増えてきます。

■後輩の女性達に、キャリアについてアドバイスを一言お願いします。

人に何と言われようと、自分のやりたいことには自分から手を挙げることを続けてください。

 

中学校の時の先生の言葉ですね。忘れないで実行し続けていることが、茨田さんのブレない人生になっていると思います。素晴らしいメッセージをどうもありがとうございます。茨田さんのような体験をしている人はとても少ないですので、出来ないことはないという大変参考になるお話でした。茨田さん、本日は大変貴重なお話をどうもありがとうございました。

 

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