「三歳児神話」の問題点


子供をこれから持とうと思っている女性たち、もしくは子供を育てている女性たちのほとんどは、恐らく一度は考えたことのある「三歳児神話。」ウィキペディアの「三歳児神話」という項目に載っている内容によると、https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E6%AD%B3%E5%85%90%E7%A5%9E%E8%A9%B1

“三歳児神話(さんさいじしんわ)とは、子供が3歳になるまでは母親が子育てに専念すべきであり、そうしないと成長に悪影響を及ぼすという考え方。”

と定義されています。つまり、子供は三歳になるまで誰かつきっきりで構ってくれる人が必要なだけではなくて、その人は母親でなければならない、ということですね。

■子供にとって、幼少期の教育が重要なのはおそらく本当

私はプロの教育者ではないので、生まれてから3歳までの成長過程が、その子供の人格形成や知能にどれだけ深くかかわっているかはわかりません。しかし、素人目に見ても、脳が急速に成長し言語を習得していく段階の幼少期には、外からの刺激や受ける愛情の深さは、その子供の後の人生に大きく影響するということは明らかに感じます。

以前、保育士をやっている私の叔母が、会話の無い家庭で育った子供は、それ以外の子供よりも、保育園での行動やコミュニケーション力、言語能力が劣る傾向にある、と言っていました。保育士が何かを話しかけても、応答が全くなかったりするそうです。このことからも、幼少期の教育の重要性が窺えます。

■「母親」でなくともよいのでは?

ただ、三歳児神話では、子供に教育するのは母親でないといけないとされています。父親や、兄弟や、祖父母が子育てするのでは、ダメだというのです。

しかし、女性が子供につきっきりになって世話をできるようになったこと自体は、ごく最近のことです。昔の日本の上流階級の人たちは基本的に乳母に世話をさせていましたし、農民の世帯では、母親も仕事で忙しく、一人のこどもにつきっきりで世話をしていたとは到底思えません。その代り、兄弟や祖父母、地域の人々が、かわるがわる子供の面倒をしていたはずです。そして、このように育てられた人たちに、特別に母親から世話をかけてもらえなかったが故に成長に悪影響があったとは思えません。たとえ世話をしてくれたのが母親以外の誰かだとしても、立派に成長した人がほとんどでしょう。

そして、この事実は現代にもあてはまるのではないでしょうか。実際に育てているのが生みの母親でなかったとしても、しっかりと愛情を受けて、遊んでもらって、何ら問題なく成長していく人はたくさんいます。つまり、3歳まで目をかけなければいけないのは生みの母親、というのは、「神話」(=ウソ)という言葉が表す通り、正しくはないのです。

■『三歳児神話』は働きたいと願う女性を苦しめるウソ

三歳児神話の問題点は、子供が三歳になるまでつきっきりで構ってあげられない女性に、多大なプレッシャーを与えてしまうことです。子供が三歳になる前に仕事に復帰したいという女性は、「自分のせいで子供がしっかりと育たないのではないか」という思いから、仕事に復帰しない方がよいのでは、と思ったり、もし復帰したとしても、罪悪感を感じたりしながら仕事をしなければなりません。

しかし、仕事をしているからと言って自分の子供への愛情が減るということはありません。それに、小さな子供にとっても、お母さんが真剣に仕事を頑張っている姿を目にするのはいい経験になるのではないでしょうか。お母さんが仕事で輝いて幸せなのであれば、働きたい気持ちを押さえつけて家にいるよりも、子供もうれしいと思います。

また、子育ては母親一人の責任になるべきものではありません。母親だけでなく、父親も本来は子育てをしなければなりませんし、その方が子供にもよい影響があるのではないでしょうか。また、祖父母もまた然りです。母親だけとかかわるよりも、祖父母にも世話をしてもらうほうが、子供にも様々な刺激があって良いのではないでしょうか。

一刻も早く、子持ちの働く女性が三歳児神話によってプレッシャーを受けないような社会になることを願います。

熊谷 ひかり

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