日本人は静かすぎる?欧米で活躍するために必要な発言力

私は、留学生の多い大学に通い、一年間の交換留学ではアメリカに、そして現在はイギリスの大学に通っていることもあり、日本人と外国人の違いや多様性に触れる機会に多く恵まれてきました。その中で常に痛感してきたのは、授業中、また授業外でも、英語でのディスカッションとなると、もともとあまり発言しない日本人がさらに静かになってしまうことです。もちろん、これは日本人である自分に対してもずっと感じてきたことです。

日本人の静かさというのは、学校などのアカデミックな分野だけに限ったことではないのではないでしょうか。ビジネスの分野でも、特に欧米人が多い環境で、英語での議論や交渉となると、日本人は相対的に見てあまり発言しない傾向にあると思います。

今回のブログでは、日本人が欧米での、また英語での議論の中でなぜ静かになってしまうのか、そのような態度が欧米人にどう映っているのか、さらに欧米・欧米人と互角に発言するためには具体的にどうすればよいのかを考えたいと思います。

■なぜ英語での議論で日本人は静かなのか

なぜ英語での議論で日本人は静かになってしまうのか。これは、①日本人の英語②もともとの日本人の価値観という二つの側面に分けて考えると分かりやすいと思います。

まず一つ目。他国の人と比べてみると、日本人の平均的英会話能力は、残念ながら低いといえます。そのため、英語の議論では日本人は静かになりがちなのです。

ただ、英語に堪能でも口の重い日本人はたくさんいます。それは、「しゃべりすぎるのはマナー違反」といった、日本独特の価値観が、どんな言語であろうとも、積極的発言の邪魔をしてしまうからです。

学生時代、授業中に真面目な質問をしたり、何度も発言したりすると、「目立ちたがっている」とか、「先生に気に入られようとしている」といったような陰口をたたかれ、白い目で見られるようなことはありませんでしたか。少なくともそのような場面を見かけた方は多くいるのではないでしょうか。

また、「見て覚えろ、質問するな」というのは、日本を代表する文化の武道や茶道、華道の中ではよく言われることです。

このような価値観が、英語・日本語関係なく、日本人の静かさに影響しています。

■欧米では、「喋らない=意見・知識がない、頭が悪い」

「喋らないこと」は日本では一種の美徳とみなされていますが、欧米ではそうではありません。欧米の多くの地域では、「喋らない」ことは、喋る内容を全く持ち合わせていない証拠、つまり発言するための意見や知識がないという風に見られてしまいます。

先日、スペイン育ちのフランス人の友人からも聞いたのですが、欧米では、やはり発言しないと「ちゃんとした教育を受けていない」と勘違いされてしまうそうです。

■欧米人は発言しまくる

もちろん、欧米人の中にも人前での発言が得意ではなく、ほとんど自ら口を開けない人もいます。しかし、概して欧米人は発言しまくります。

個人的には「ちょっと失礼じゃないのかな・・」と思ってしまうのですが、他人が話している途中でも手を高く上げるということは、欧米圏で育った人の中では日常茶飯事です。

このような、日本とは全く違う文化の中で、欧米人(もちろん他の外国人も)と互角に議論するのは並大抵のことではありません。私自身、なかなか発言できない自分に苛立ったり、責任転嫁をして、なんでこんなにしゃべるんだろう(もっと人の話を聞けばいいのに・・)と思ったことも何度もあります。

ただ、欧米が世界の中心となってしまっている現代社会では、欧米流の議論術・発言術を身に付けるのも重要なこと。それでは、具体的にどうすればよいのでしょうか。

■まずは手を挙げて発言や質問をする

英語での議論だと、いざ手を挙げて発言をする、というのはとても勇気のいることですよね。特に、周りはみんなネイティブスピーカー、自分だけがそうではないといった環境では、とても緊張してしまいます。

相手が英語で話していることが100%わからないので、発言しても的外れなことを言ってしまうかもしれない・・と思って、なかなか話すというところまでいきつけないという方もいるのではないでしょうか。発言する、しない以前に、自分のヒアリング能力の低さに苛立ってしまったり・・・ こうなってしまうとなかなか話すことはできません。

ただ、それは本当にヒアリングの問題でしょうか。最近私が気づいたのは、相手の言っていることが分からないのは、英語がわからないのではなく、その会話の内容を理解するための前提知識がない場合が多いということです。

例えば、今日、授業のディスカッション(英語)で、イギリス人のクラスメイトが「あのポピー(花の名前)もイギリスのナショナリズムの例になると思う。」というようなことを言いました。そこで、シンガポール人の友人が、「そうだよね、この間ツイッターで五歳の男の子が『将来の兵隊』って書かれている服の上にポピーを着けている写真をみたよ。本当にあり得ない。」と言いました。もうこのあたりで、私にはなんの会話が行われているのかさっぱりわからなくなってしまいました。ほかにも聞き取れていない単語はあったのですが、何度も会話に出てくるPoppyが一体何を示しているのかが分からなかったのです。

そこで「ところでポピーって何?」と聞きました。すると、イギリス人の友人が、「11月のはじめあたりに、イギリスではポピーを胸のあたりに着けて、戦争で亡くなった人を悼む習慣があるんだ。それを着けていないと、非難されることも多いんだよ。」と教えてくれたのです。

ビジネスでの議論でも、英語が分からないのではなく、会話の背景となっている知識がないがために、議論が全く理解できないということが起こると思います。そこで黙って聞き続けてしまうのが多くの日本人の特徴ですが、欧米の文化では、黙るのではなく積極的に質問することが期待されています。

このように、まずは手を挙げてみて発言する。発言しようと思っても議論が理解できないのであれば、手を挙げて質問することに、チャレンジしてみてください。

■日本人キャリア女性が海外で活躍するためにも必要な「発言力」

日本人女性の「たしなみ」には、でしゃばらないこと、静かでいることという特徴が含まれます。つまり、日本人女性は、日本人男性よりも、より発言することに慣れていない場合が多いのです。

ただ、英語のスキルを使って海外(特に欧米)で活躍するには、上で述べた発言力を磨くことは欠かせません。まずは日本語で発言することに慣れながら、英語でも積極的に発言できるようにしていくことが求められます。

日本国内ではなく、欧米圏、さらにはアジア圏での文化を理解して、柔軟に適応しながらキャリアを磨いていきたいものですね。

熊谷ひかり

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