「長時間労働」と「性別役割分業」が女性活躍を妨げる

■仕事における「女性活躍推進」だけでは不十分

女性活躍を妨げている根本的な原因は、家庭での夫と妻の分担が不平等なことにあります。さらには、その前提のもとに長時間労働があります。確かに正社員の仕事の負担は増加していますが、同時に、長時間労働が評価される仕組みがあり、背後には「長時間労働をしなければ活躍できない」という思いこみがあるのではないでしょうか。

政府が「女性が輝く日本」などと女性活躍推進の旗を掲げたものの、今一つ大きな広がりを見せないままトーンダウンしている原因が、この家庭での負担の不平等を個々で見直そうとはしていないからではないでしょうか。また、家庭の問題には政府が踏み込めないことも理由の一つです。女性活躍推進法は成立しましたが、男女両方がキャリアを手にする時、誰が家事育児を担当するのか、長時間労働の問題をどうするのか、といった具体的な議論は広がってはいません。

 

このように、両立環境も不十分で、かつ家事や育児は女性の仕事であり、職場では「長時間労働をしなければ活躍できない」といった価値観が存在しています。ここにメスを入れないで、人材不足を補うべく「女性を男並みに働かせよう」とするのは無理があります。女性活躍とは「男は仕事、女は家庭」という価値観のなかでできた仕組みの中で、女を男にして働かせることではありません。それはむしろ少子化をさらに進める結果を招くことになります。

 

■女性活躍を推進するために必要なこと

女性が活躍し、出生率の回復に成功した国では、どこも家庭における夫婦の不平等の是正に成功しています。

日本も、長時間労働の問題や家庭における男女の不平等の問題に手をつけないままでは、女性が安心して子どもを産み、活躍する社会は実現できないのではないでしょうか。

 

今まで日本では、働くお母さんの増加という問題に、女性が仕事と育児の二重労働を担い、男性は主に仕事をするということで対応してきました。その結果、女性が子どもを養育しながら男性と同じように活躍することは難しく、子どもを育てながら女性ができる仕事も限られてきたのです。

誰もが活躍できる社会を実現するためには、家庭における男女の不平等の問題や「長時間労働」の是正が不可欠です。それをどのようにして実現させていくのか。いま日本の女性労働問題は新たなステージに入り、日本社会は大きな時代に転換点に立っています。

 

渡邊 奈保子

 

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